2017/01/17
リヤバンパーが破れてしまったリンカーンを修理します。
いつも修理でご愛顧いただいている会社さんのリムジンです。リヤバンパーの修理のほかにフロントバンパー周りも修理しました。まずは修理箇所のチェックです。
遠くから見るとリヤ右側のバンパーが割れていているだけに見えます。
しかし、よく見るとフェンダーとのつながりがずれています。
フロント周りもチェックします。右フェンダーモールがに傷があったり塗装が痛んでいたりしています。
フェンダーとのつながりもゆがんでいました。
あれ？思いのほかフロント周りがゆがんでいることに気がつきました。ヘッドライト周りのチリも左右でずれています。
（この原因は後で説明しますが、結構すごいことになってました。）
リヤバンパーから修理します。
まずはブレーキランプをはずし装飾モールをはずしてリヤバンパーから修理していきます。
分解している途中でリヤバンパーのサイドブラケットが曲がっていることがわかりました。サイドブラケットはバンパーにリベット止めだったので、リベットをはずしてバンパーブラケットをはずします。
無事に外れました。バンパーブラケットの歪みを直してリベット止めで再び取り付けます。
バンパーとサイドブラケットを正しい位置で接合しなおしました。
ブラケットの修理が終わりましたので、本格的にバンパーを修理していきます。
バンパーの割れ目を大まかにパテでつないで、電熱ホチキスで割れ目を補強していきます。
しっかりと電熱ホチキスで接合していきます。
補強が完了したところでボディラインの再生を行います。ホチキスの頭をきれいに削りパテ付けをします。この後しっかりヤスリがけ。そして小さい穴をまたパテ付けしヤスリがけを行います。これを繰り返してもとのリムジンのボディラインを復活させます。
フロントバンパーの修理
不自然にゆがんでいたフロントバンパーとヘッドライト。分解してみて原因がわかりました。
ここです。わかりますか?おそらく元々の事故修理をした板金屋が手抜きをしていたのでしょう。バンパーがつぶれた状態で見てくれだけ整えていたのです。
バンパーブラケットは切れているまま
バンパーとフェンダーの接合部分はずれたまま
ステーがゆがんでいます。
これは･･･ちょっとひどすぎる！！！まさに手抜き工事です。バンパーを元の位置に戻してすべてを正しい位置で再生させることにしました。
どんどん戻していくと過去の手抜き工事の後が次々発覚していきます。
ブラケットもプラスチックパーツも割れたままでした。
ここはフェンダーとバンパーの接合部ですが、つぶれた状態で無理やり見てくれ直しをした時に都合が悪かったか、ねじ止め部分を切り落とされていました。
弊社の在庫パーツを加工してステー部分を復活させました。
すべての部品を正しい位置に戻してやっとパテ付け修理ができました。これで綺麗なボディラインが復活です。
サーフェーサーと塗装
板金修理で綺麗に仕上がったボディにサーフェーサーを塗装します。
サーフェーサー塗装を完璧に行い塗装本番です。ボディカラーの白を綺麗に塗っていきます。乾燥後クリアーを塗装してしっかり乾燥させれば塗装肯定の完了です。
ヘッドライト修理・改造
ヘッドライトも新品交換しましたが、元々改造品だったので、同じように改造していきます。
元の改造ヘッドライトと同じように同じ位置に穴あけ改造を施します。
改造する時はドリルではなく、電熱ナイフで穴を開けます。ドリルだとどうしても切子がヘッドライト内部に入ってしまって取れなくなってしまうためです。
せっかくの新品ヘッドライトにごみを入れない工夫です。
ヘッドライトの改造修理が完了しました。
無事に修理完了
今回は別板金屋の手抜き施工の修理も行い本当の意味で正しく復元することができました。ヘッドライトの組み込みとコンパウンドを使ったボディ磨きを行いピカピカになったところで完了です。